フィカス・リラータとバンビーノって何が違うの?
どっちを選べばいいかわからない
大きさや育て方に違いはあるの?
そう思う方もいるかもしれません。
実は、フィカス・リラータとバンビーノを選ぶ際には、サイズ・成長速度・希少性・育て方の4つのポイントに注目することが重要です。
この記事では、フィカス・リラータとバンビーノの基本的な違いから、あなたに最適な品種の選び方、そして失敗しない育て方のコツまで詳しく解説します。
- フィカス・リラータとバンビーノは親子関係の品種で、サイズと成長速度が大きく異なる
- バンビーノは希少品種のため価格が高く、入手が困難な場合がある
- 基本的な育て方は同じだが、バンビーノは曲げ仕立てがしやすい特徴を持つ
- 初心者にはコンパクトで管理しやすいバンビーノがおすすめ
フィカス・リラータとバンビーノの違い|サイズ・葉・成長速度を徹底比較

「フィカス・リラータ」と「フィカス・リラータ・バンビーノ」の具体的な違いが知りたいですよね。
この章を読み進めることで、品種の関係性から価格差まで全ての違いが明確になります。
- フィカス・リラータ・バンビーノとは?品種の関係性と基本特徴
- 大きくならない理由|成長速度とサイズの違い
- バンビーノの寿命は?長期育成の可能性と生命力
- 価格と入手しやすさの違い|希少性による購入の注意点
それでは、詳しく見ていきましょう。
フィカス・リラータ・バンビーノとは?品種の関係性と基本特徴

フィカス・リラータ・バンビーノは、一般的なフィカス・リラータ(カシワバゴムノキ)の枝変わりとして生まれた小型品種です。バンビーノという名前は、イタリア語で「赤ちゃん」や「小鹿」を意味しており、従来品種よりもコンパクトに育つ特性を表現しています。
両品種とも熱帯アフリカ原産のクワ科フィカス属に属し、学名はFicus lyrataですが、バンビーノには’Bambino’という品種名が付けられています。最も大きな特徴は、通常のリラータが持つ波打つ大きな葉の美しさはそのままに、全体のサイズを小さく抑えた点にあります。
葉の形状については、どちらも柏の葉に似た独特の波打つ形状を持っていますが、バンビーノの方が葉のサイズがやや小ぶりになっています。また、両品種とも光沢のあるダークグリーンの葉色を持ち、室内のインテリアプランツとして高い人気を誇っています。
項目 | フィカス・リラータ | フィカス・リラータ・バンビーノ |
---|---|---|
学名 | Ficus lyrata | Ficus lyrata ‘Bambino’ |
別名 | カシワバゴムノキ | カシワバゴムノキ・バンビーノ |
原産地 | 熱帯アフリカ | 熱帯アフリカ |
品種の関係 | 原種 | リラータの枝変わり品種 |
葉のサイズ | 大型(30-40cm程度) | 小〜中型(リラータより小さめ) |
幹の特徴 | 太くしっかり | 細く柔らか |
花言葉 | 永久の幸せ | 永久の幸せ |
さらに、バンビーノは通常のリラータと比べて幹が細く柔らかいという特徴があります。この特性により、曲げ仕立てや樹形づくりがしやすく、より個性的なシルエットを楽しむことができます。
斑入り葉を持つ他品種との違いは、他の斑入りフィカスの見分け方で詳しく解説しています。

大きくならない理由|成長速度とサイズの違い

バンビーノが大きくならない理由は、遺伝的に成長を抑制する特性を持つ矮性品種だからです。通常のフィカス・リラータが室内でも150cm~190cm程度まで成長するのに対し、バンビーノは67cm~75cm程度で成長が緩やかになります。
成長速度の違いも顕著で、通常のリラータが1年で大幅に伸びるのに対し、バンビーノは成長速度が遅く、長期間にわたって若々しい姿を保ちます。この特性により、限られたスペースでも長く楽しむことができるため、マンションやアパートなどの住環境にも適しています。
逆に成長が早い品種を知りたい方は成長速度が早い品種はこちらを参考にしてください。

また、バンビーノは成長が遅いからこそ、樹形の変化をゆっくりと楽しむことができます。通常のリラータでは急激な成長により形が崩れやすいケースもありますが、バンビーノなら理想的な樹形を長期間維持することが可能です。
ただし、成長が遅いということは、環境の変化に対する回復力も穏やかであることを意味します。そのため、育て方を間違えた場合の修復には時間がかかることも理解しておく必要があります。
比較項目 | フィカス・リラータ | フィカス・リラータ・バンビーノ |
---|---|---|
室内での最大サイズ | 150〜190cm | 67〜75cm |
成長速度 | 早い(1年で大幅に伸びる) | 遅い(ゆっくりと成長) |
品種特性 | 大型に育つ通常品種 | 成長を抑制する矮性品種 |
樹形の維持 | 急成長で形が崩れやすい | 長期間理想的な形を保つ |
適用住環境 | 広いスペースが必要 | マンション・アパート向き |
管理の難易度 | 定期的な剪定が必要 | 樹形管理が容易 |
バンビーノの寿命は?長期育成の可能性と生命力

フィカス・リラータ・バンビーノの寿命は、適切な管理下では鉢植えで15年、地植えでは50年以上と非常に長期間にわたって育成することができます。この長寿性こそが、「永久の幸せ」という花言葉の由来となっています。
長期育成を成功させるポイントは、安定した環境を提供することです。バンビーノは成長が遅い分、環境の急激な変化に敏感に反応するため、置き場所や水やりのタイミングを一定に保つことが重要になります。
特に注目すべきは、バンビーノの生命力の強さです。適切な環境下では病害虫に対する抵抗力も高く、一度根付けば長期間にわたって美しい姿を保ち続けます。また、剪定や植え替えなどの手入れに対しても比較的強く、初心者でも長期育成が可能です。
ただし、寒さには弱く、最低気温5℃以上を保つ必要があります。冬季の管理を適切に行うことで、何世代にもわたって受け継ぐことができる植物として楽しむことができるでしょう。
価格と入手しやすさの違い|希少性による購入の注意点

フィカス・リラータ・バンビーノは希少品種のため、通常のリラータと比べて価格が高く設定されています。一般的なリラータが5,000円~15,000円程度で購入できるのに対し、バンビーノは10,000円~30,000円程度の価格帯が一般的です。
この価格差の主な理由は、バンビーノの生産量が少ないことにあります。枝変わりという特殊な生育過程を経た品種であり、大量生産が困難なため、市場に出回る数が限られています。そのため、園芸店でも常時在庫があるとは限らず、予約購入が必要な場合も多くあります。
入手方法については、専門の観葉植物店やオンラインショップでの購入が主流となっています。最近では、100円ショップのダイソーでも稀に小さなサイズのバンビーノが販売されることがありますが、品質や品種の確実性を求める場合は、信頼できる専門店での購入をおすすめします。
購入時の注意点として、偽物や類似品に注意する必要があります。バンビーノの人気に便乗した類似品も存在するため、購入前には品種名や生産者の確認を行い、信頼できる販売店を選ぶことが重要です。
フィカス・リラータとバンビーノの違いから分かる最適な選び方と育て方のポイント

違いがわかったけれど、実際の選び方や育て方で迷っていませんか。
この章では、購入から日々の管理まで失敗しないポイントをお伝えします。
- 基本的な育て方|管理方法と注意点
- 育てやすさはどう?初心者向けポイント
- 曲げ方のコツ|曲がり仕立ての方法
- ダイソーでの購入|入手方法と選び方
- 枯れる原因と対策|失敗を防ぐポイント
それでは、詳しく見ていきましょう。
基本的な育て方|管理方法と注意点

フィカス・リラータ・バンビーノの基本的な育て方は、通常のリラータとほぼ同じですが、コンパクトな性質ゆえの注意点があります。
置き場所選びでは、明るい室内を好むものの、直射日光は葉焼けの原因となるため避ける必要があります。南向きの窓辺であれば、レースカーテン越しの光が理想的でしょう。時々屋外での日光浴をさせてあげると、より健康的に育ちますが、外気温が5℃以下や35℃以上の場合は室内管理を心がけてください。
水やりの管理では、土の表面が乾いたことを確認してから、鉢底から水が流れ出るまでたっぷりと与えます。バンビーノは根が浅めに張る傾向があるため、表面だけでなく中央部分までしっかり乾いているかを指で確認することが重要です。なお、冬場は成長が緩やかになるため、水やりの間隔を2~3日延ばして乾燥気味に管理しましょう。
温度管理については、最低気温10℃以上を保つことが理想的といえます。15℃を下回ると成長が緩慢になり、5℃以下では枯れる危険性があるからです。そのため、秋から冬にかけては室内の暖かい場所に移動させ、エアコンの直風は避けるようにしてください。
肥料の与え方は、春から秋の成長期に月1回程度、緩効性化成肥料を少量与えるか、10日に1回薄めた液体肥料を使用します。冬場は成長が止まるため、肥料は控えめにして肥料焼けを防ぐことが大切です。
育てやすさはどう?初心者向けポイント

フィカス・リラータ・バンビーノは、観葉植物初心者にとって非常に育てやすい品種といえます。その理由として、コンパクトなサイズゆえに管理がしやすく、また丈夫な性質を持っていることが挙げられるでしょう。
初心者にとっての最大のメリットは、水やりのタイミングが分かりやすいことです。バンビーノは水不足になると葉が少ししおれるため、視覚的に水やりのサインを確認できます。これにより、水の与えすぎによる根腐れを防ぎやすくなっています。
置き場所の自由度も高く、明るい室内であればある程度の耐陰性を発揮してくれます。そのため、日当たりが限られたマンションやアパートでも問題なく育てることができるでしょう。ただし、あまりに暗い場所に長期間置くと、葉が柔らかくなり枝が垂れてしまうため、週に2~3回は明るい場所で日光浴をさせることをおすすめします。
失敗しにくいポイントとして、バンビーノは成長がゆっくりなため、急激な環境変化による株へのダメージが少ないことが挙げられます。植え替えや場所移動などの際も、通常のリラータより適応しやすい傾向があります。
注意すべき点は、乳白色の樹液に触れないよう気をつけることです。剪定や植え替えの際は、必ずガーデングローブを着用し、肌の弱い方やラテックスアレルギーの方は特に注意が必要でしょう。
曲げ方のコツ|曲がり仕立ての方法

フィカス・リラータ・バンビーノは、幹が細く柔らかいため、曲げ仕立てに適した品種です。美しい曲がりを作ることで、より個性的で魅力的な樹形を楽しむことができます。
最適な曲げ時期は、5月から9月の成長期となります。この時期は幹が柔らかく、曲げによるストレスからの回復も早いため、失敗のリスクを最小限に抑えることができるでしょう。なお、冬場の曲げ作業は株に負担をかけるため避けるべきです。
基本的な曲げ方法では、まず支柱やワイヤーを準備します。市販の観葉植物用曲げクリップや、園芸用の柔らかいワイヤーを使用すると便利です。幹を曲げる際は、一度に大きく曲げるのではなく、数日から数週間かけて少しずつ角度を変えていくことが重要といえるでしょう。
曲げる手順として、まず曲げたい部分を決め、その少し下に支柱を立てます。次に、曲げクリップやワイヤーを使って幹を支柱に固定し、理想の角度に向かって徐々に調整していきましょう。強く曲げすぎると幹が折れる危険があるため、手で軽く圧をかけてみて抵抗を感じない程度に留めておくことが大切です。
注意点として、曲げた部分から白い樹液が出ることがあります。これは正常な反応ですが、樹液に触れないよう注意し、出血が続く場合は一時的に曲げ作業を中止して株の回復を待ちましょう。また、曲げ作業中は普段より水やりを控えめにして、株への負担を軽減することも大切です。
ダイソーでの購入|入手方法と選び方

最近では、100円ショップのダイソーでもフィカス・リラータ・バンビーノを見つけることができるようになりました。ただし、入荷は不定期で数量も限られているため、運よく見つけた際の選び方を知っておくことが重要です。
ダイソーでの入荷状況は、店舗や時期によって大きく異なります。春から初夏にかけての園芸シーズンに入荷することが多く、特に4月から6月頃は要チェックといえるでしょう。全ての店舗で取り扱いがあるわけではないため、複数の店舗を回るか、店員さんに入荷予定を確認してみるとよいでしょう。
選び方のポイントとして、まず葉の状態を確認することから始めます。黄色く変色した葉や、しおれた葉が多い株は避け、濃い緑色で艶のある葉を持つものを選びましょう。また、幹がしっかりしており、ぐらつきのない株を選ぶことも重要です。
根の状態チェックでは、可能であれば鉢底から根が出ていないか確認してください。白くて健康的な根が少し見える程度なら問題ありませんが、茶色く変色した根や、過度に根が張り出している場合は避けた方が無難でしょう。
購入後の注意点として、ダイソーの植物は小さなプラスチック鉢に植えられていることが多いため、購入後1~2か月以内に一回り大きな鉢に植え替えることをおすすめします。また、土の質が良くない場合もあるため、観葉植物用の培養土に植え替えることで、その後の成長が格段に良くなるでしょう。
枯れる原因と対策|失敗を防ぐポイント

フィカス・リラータ・バンビーノが枯れる主な原因を理解し、適切な対策を講じることで、長期間健康に育てることができます。
最も多い枯れる原因は水やりの失敗です。水のやりすぎによる根腐れと、水不足による枯死の両方が起こり得ます。根腐れの症状としては、葉が黄色くなり、株元から腐敗臭がする場合があるでしょう。一方、水不足では葉がしおれ、土が完全に乾燥した状態が続きます。対策として、土の乾燥状態を定期的にチェックし、適切なタイミングで水やりを行うことが重要です。
寒さによる枯死も頻繁に見られる問題といえます。バンビーノは熱帯原産のため、5℃以下の環境では枯れてしまうからです。特に冬場の窓際は夜間に急激に温度が下がるため、暖房の効いた室内の中央部分に移動させることで予防できるでしょう。
日照不足による衰弱では、葉が薄くなり、新芽の成長が止まってしまいます。また、葉が落ちやすくなることも特徴的な症状です。対策として、週に2~3回は明るい場所で日光浴をさせ、可能であれば植物用LEDライトを補助的に使用することも効果的でしょう。
病害虫による被害では、カイガラムシやハダニが付きやすい傾向があります。予防策として、定期的に葉の裏側をチェックし、霧吹きで葉水を与えて湿度を保つことが有効です。発見した場合は、早期に専用の薬剤で対処するか、アルコール系の除菌スプレーで拭き取ることで拡大を防げるでしょう。
復活のための応急処置として、枯れかけた株でも完全に諦める前に、健康な部分だけを残して大胆に剪定し、新しい土に植え替えることで回復する場合があります。ただし、この作業は春から夏の成長期に行うことが成功のカギとなるでしょう。
フィカス・リラータとバンビーノの違いとは?サイズ・育て方・選び方のまとめ
フィカス・リラータとバンビーノの違いについて「どっちを選べばいいかわからない」「サイズや育て方に違いはあるの?」「バンビーノって本当に大きくならないの?」といった疑問や不安を抱く方も多いでしょう。
しかし、両品種の特徴と違い、そして適切な選び方・育て方を理解することで、これらの心配は解消され、初心者でも安心してあなたに最適なフィカスを選んで美しく育てることができるようになります。
フィカス・リラータとバンビーノの違いを正しく理解し、失敗しない選び方と育て方を実践するために重要なポイントをまとめます。
- バンビーノはフィカス・リラータの枝変わりから生まれた小型品種
- イタリア語で「赤ちゃん」を意味するバンビーノは成長がコンパクト
- 通常のリラータが150〜190cm成長するのに対しバンビーノは67〜75cm程度
- バンビーノは成長速度が遅く長期間若々しい姿を保つ
- 両品種とも適切な管理下では鉢植えで15年、地植えで50年以上育成可能
- 「永久の幸せ」という共通の花言葉を持つ長寿な植物
- バンビーノは希少品種のため通常のリラータより価格が高め
- バンビーノの価格は10,000〜30,000円程度で入手が困難な場合がある
- 基本的な育て方は両品種とも同じで初心者にも育てやすい
- 明るい室内を好むが直射日光は避けレースカーテン越しの光が理想
- 土の表面が乾いたら鉢底から水が流れるまでたっぷり水やり
- 最低気温10℃以上を保ち冬場は室内の暖かい場所で管理
- バンビーノは水不足時に葉がしおれるため水やりタイミングが分かりやすい
- バンビーノは幹が細く柔らかいため曲げ仕立てがしやすい
- 曲げ作業は5〜9月の成長期に少しずつ角度を調整することが重要
- ダイソーでも稀に入荷するが4〜6月の園芸シーズンが狙い目
- ダイソー購入時は葉の艶と幹のしっかり感をチェック
- 購入後1〜2か月以内に観葉植物用培養土に植え替えが推奨
- 枯れる主な原因は水やりの失敗・寒さ・日照不足・病害虫
- 根腐れは葉の黄変と腐敗臭、水不足は葉のしおれで判断
- カイガラムシやハダニ予防には定期的な葉水と湿度管理が効果的
- 枯れかけた株も健康部分を残した剪定と植え替えで復活の可能性