モンステラの挿し木に挑戦したけど、何度やっても根が出ない…
気根のない茎でも挿し木できるの?
そう思う方もいるかもしれません。
モンステラの挿し木が失敗する主な原因は切り方、水やり、環境条件にありますが、基本的なポイントを押さえれば初心者でも高確率で成功させることができます。
この記事では、モンステラの挿し木が失敗する原因と効果的な対処法、そして失敗しないための5つの基本テクニックを実例と共に紹介していきます。
- モンステラの挿し木を失敗させる主な原因と正しい切り方・部位の選び方
- 成功率を高める時期(5〜8月)と環境(温度・光・水)の整え方
- 水挿しと土挿しそれぞれのメリットと気根の有無による対応法の違い
- 挿し木後の管理方法と根が出てから植え替えるまでの正しいケア
モンステラの挿し木が失敗する主な原因と対処法

モンステラの挿し木に失敗して悩んでいませんか?失敗の原因を知れば、解決策も見えてきます。以下の項目について詳しく解説します。
- 切り方の失敗:適切な部位と節の重要性
- 環境条件の問題:温度や光が与える影響
- 水やりの失敗:乾燥と過湿の見極め方
- モンステラの挿し木で根が出ない原因と対処法
- 水差しで枯れてしまう原因と解決策
それでは順番に見ていきましょう。
切り方の失敗:適切な部位と節の重要性

モンステラの挿し木が失敗する最も一般的な原因は、適切でない部位での切り方にあります。
モンステラは茎節(節)がある部分を選ばなければ、新芽が出ません。葉柄(葉の付け根)だけを挿しても、根は出ることがあっても新しい葉は生えてこないのです。
挿し木用の茎は必ず「茎節が含まれるようにカット」する必要があります。茎節は茎の途中にある茶色い部分で、ここから新芽と根が発生します。
新芽に関しては、「モンステラの新芽どこから出る?知っておきたい15の基礎知識を徹底解説」でも解説していますのでぜひ参考にしてください。
また、モンステラは茎から気根と呼ばれる茶色い根を出す特性があり、気根がある茎を選ぶと発根しやすくなります。長すぎる気根は5cm程度に切り戻して調整すると良いでしょう。
切る際には、樹液に注意が必要です。モンステラの樹液には「シュウ酸カルシウム」という刺激成分が含まれているため、素手で扱うと皮膚がかぶれることがあります。作業時は必ず手袋を着用しましょう。
環境条件の問題:温度や光が与える影響

モンステラの挿し木が失敗する第二の原因は、不適切な環境条件です。モンステラは熱帯原産の植物であるため、温暖な環境を好みます。
適切な温度は20〜30℃程度で、これより低い温度では発根が遅くなり、茎が傷んでしまうことがあります。
光環境も重要です。挿し木直後は直射日光に当てると水分蒸発が激しくなりすぎるため、明るい日陰か半日陰が理想的です。逆に暗すぎる場所に置くと光合成が不十分になり、茎の活力が低下して発根しにくくなります。
また、季節も成功率に大きく影響します。モンステラの挿し木に最適な時期は、成長期である5月下旬から8月頃です。秋から冬にかけての寒い時期に挿し木をすると、成長が停滞するため発根までに時間がかかるか、最悪の場合、発根する前に腐ってしまうことがあります。
温度管理のできる室内なら年間を通して挿し木は可能ですが、成長期に行うのがベストです。
水やりの失敗:乾燥と過湿の見極め方

モンステラの挿し木における水やりの問題は、乾燥しすぎと湿りすぎの両極端に起因します。
まず、挿し木が乾燥しすぎると根の発生が抑制されます。特に土挿しの場合、発根するまでは土が乾かないように管理することが重要です。
一方で、水を与えすぎると根腐れを引き起こします。モンステラは多肉質の太い根を持つため乾燥には強いですが、水の与えすぎには弱い性質があります。特に発根前の挿し穂は水分過多に非常に敏感なので注意が必要です。
水挿しの場合は、水が濁ってきたら交換することが重要です。毎日または2〜3日おきに水を交換し、挿し穂の切り口が腐らないようにします。
水が濁ると細菌が増殖し、茎が腐る原因になるからです。また、水位は気根がついている部分が浸かる程度で十分です。挿し穂全体を水に浸けると、酸素不足で腐敗する可能性が高まります。
モンステラの挿し木で根が出ない原因と対処法

モンステラの挿し木で根が出ない主な原因は、不適切な時期での挿し木、元気のない茎の使用、そして温度管理の問題です。
モンステラは生育期(5月〜8月)に挿し木をすると発根が早いため、この時期を選ぶと成功率が高まります。
茎の状態も重要な要素です。茎が元気でないと発根しにくいので、新芽が出ているような活力のある茎を選びましょう。また、茶色く変色している茎や柔らかくなっている茎は腐敗している可能性が高いため避けるべきです。
根が出ない場合の対処法としては、まず挿し穂を取り出して切り口を確認します。黒ずんでいたり柔らかくなっている場合は、その部分を清潔なハサミで切り落とし、新しい水や土に挿し直します。挿し穂自体はまだ緑色で元気なら、切り口をリフレッシュするだけで発根することがあります。
また、発根促進剤を使用することも効果的です。発根促進剤を切り口につけたり、水挿しの水に混ぜたりすることで、発根までの期間を短縮できます。
さらに、透明な容器を使用して水挿しすると、根の発生状況を確認しやすくなるため、発根のタイミングを逃さず鉢上げができます。
水差しで枯れてしまう原因と解決策

水差し(水挿し)でモンステラが枯れてしまう主な原因は、水質の悪化、切り口の腐敗、そして適切な環境条件の欠如です。水挿しは根の発生状況が目で見えるメリットがありますが、適切な管理をしないと失敗しやすくなります。
まず、水の交換頻度が重要です。理想的には毎日交換するのがベストです。少なくとも週に2回程度は新鮮な水に交換するべきです。水が濁ったり、異臭がしたりする場合はすぐに交換しましょう。
また、水道水に含まれる塩素が原因で発根が阻害されることもあるため、くみ置きした水や浄水を使用するとより効果的です。
切り口の腐敗を防ぐために、茎を水に入れる前に数時間乾燥させて切り口を塞ぐ方法も効果的です。これにより、水の吸い上げ過ぎを防ぎ、腐敗のリスクを減らせます。また、水に活性炭を数粒入れることで水質を保つ効果があります。
水差しの場合も、気温管理が重要です。冷たすぎる場所に置くと発根が遅れるので、室温20〜25℃程度の安定した環境を維持しましょう。
また、直射日光は避け、明るい日陰に置くことで水温の急激な変化を防ぎ、藻の発生も抑制できます。
モンステラの挿し木に失敗しない方法とコツ

挿し木に不安を感じていませんか?正しい知識と手順を知れば、意外と簡単に成功できます。この章では次の点について詳しく解説します。
- 理想的な挿し木の時期と適切な環境づくり
- 成功率を高める茎の選び方と切り方
- 水挿しと土挿しの違いとそれぞれのメリット
- 気根がない場合でもできる挿し木の方法
- 葉だけからでもできる?モンステラの水差し方法
- 茎が伸びすぎたモンステラの剪定と挿し木活用法
- 株分けのコツと適切な切る位置
- 挿し木後の正しい管理方法と注意点
- 根が出るまでの期間と植え替えのタイミング
それでは具体的な方法とコツを見ていきましょう。
理想的な挿し木の時期と適切な環境づくり

モンステラの挿し木を成功させるためには、適切な時期の選択と環境作りが非常に重要です。
- 最適な時期は成長期である5月下旬から7月頃
- 熱帯植物のため、気温が25℃~30℃の環境が理想
- 室内管理の場合、エアコンの風が直接当たらない場所が理想
- 挿し木直後は直射日光を避け、明るい日陰か半日陰に置く
- 乾燥する季節は霧吹きで葉に水を吹きかけるなどして湿度を保つ
最適な時期は成長期である5月下旬から8月頃で、この時期は植物のホルモン活動が活発なため発根しやすくなります。
特に近年の日本の夏は気温が高くなる傾向があるため、できれば5月下旬から7月頃に作業を行うことをおすすめします。
環境づくりにおいては、温度と光が鍵となります。モンステラは熱帯植物のため、気温が25℃~30℃程度の環境が理想的です。
室内で管理する場合は、エアコンの風が直接当たらない場所を選びましょう。急激な温度変化は植物にストレスを与え、発根を妨げる原因になります。
光環境については、挿し木直後は直射日光を避け、明るい日陰か半日陰に置くことが重要です。レースのカーテン越しに光が差し込む場所が理想的でしょう。
湿度も発根を促す重要な要素で、特に乾燥する季節は霧吹きで葉に水を吹きかけるなどして湿度を保つことで、発根率が向上します。
挿し木の準備として、清潔な道具を用意することも忘れないでください。カッターナイフやハサミは事前に消毒すると、細菌による感染リスクを減らせます。これらの条件を整えることで、モンステラの挿し木は高い確率で成功します。
成功率を高める茎の選び方と切り方

モンステラの挿し木で高い成功率を得るためには、適切な茎の選択と正確な切り方が重要です。
- 茶色く変色していない、硬さがある茎が理想
- 気根がついた茎を選ぶ
- 茎節(節)が含まれるようにカットする
- 水分の蒸発を防ぐために葉は1~2枚だけ残し、残りは切り落とす
- 切る時は、清潔なカッターナイフで斜めに切る
まず、茎は健康で元気な状態のものを選びましょう。茶色く変色していない、硬さがある茎が理想的です。特に新芽が出ているものは活力が高く、発根しやすい傾向があります。
気根がついた茎を選ぶことも成功率を高める重要なポイントです。モンステラは気根から本格的な根が発達するため、すでに気根が出ている部分は発根の準備が整っている状態と言えます。気根がついていない茎でも挿し木は可能ですが、発根までの時間がより長くかかることを覚悟しましょう。
切り方については、必ず茎節(節)が含まれるようにカットすることが絶対条件です。茎を2~3節(10~15cm程度)の長さで切り取ります。葉柄だけを挿しても、根は出ても新芽は出ないので注意が必要です。切る位置は節の直ぐ上がベストで、そこから新芽が出やすくなります。
また、水分の蒸発を防ぐために葉は1~2枚だけ残し、残りは切り落としましょう。残す葉も大きい場合は半分に切ることで、水分の蒸発を抑えられます。切断面は清潔なカッターナイフで斜めに切ると、水や栄養の吸収面積が増え、発根しやすくなります。これらのポイントを押さえることで、モンステラの挿し木の成功率は大幅に向上します。
水挿しと土挿しの違いとそれぞれのメリット

モンステラの挿し木には主に「水挿し」と「土挿し」の2つの方法があり、それぞれに異なる特徴があります。
比較ポイント | 水挿し | 土挿し |
---|---|---|
準備の手軽さ | 容器と水だけで簡単に開始できる | 培養土や水苔など準備が必要 |
発根の確認 | 透明な容器で根の成長を直接観察できる | 土の中で見えないため発根確認が難しい |
メリット | ・発根過程を目視できる ・初心者でも鉢上げ時期が判断しやすい ・準備が簡単で手軽 | ・発根後もそのまま育てられる(鉢上げ不要) ・環境変化のストレスが少ない ・安定した生育環境を提供 |
向いている育て方 | 水耕栽培として育てる場合に最適 | 通常の土栽培として育てる場合に最適 |
注意点 | 長期間水挿しを続けると土への適応が難しくなる | 発根状況が見えないため、タイミングの判断が難しい |
管理の手間 | 水の交換が必要(毎日〜数日おき) | 適度な水やりが必要(乾き過ぎず湿り過ぎず) |
初心者におすすめ度 | ★★★★★(発根確認が容易) | ★★★☆☆(発根確認が難しいが安定性がある) |
どちらの方法も適切な環境と管理を行えば高確率で成功します。最終的な育て方に合わせて選択するとよいでしょう。
水挿しは水の入った容器に茎を直接挿す方法で、最大のメリットは発根の過程を目で見て確認できることです。根の成長状況がわかるため、初心者でも適切なタイミングで鉢上げすることができます。また、用意するものも少なく、手軽に始められる点も魅力です。
水耕栽培に関しては「モンステラを水耕栽培でずっと元気に保つ!6つのトラブル対策と長持ちのコツ」でも詳しく解説していますのでぜひご覧ください。
一方、土挿しは専用の培養土や水苔などに茎を挿す方法です。土挿しの最大のメリットは、発根後にそのまま育て続けられることで、鉢上げの必要がないか少なくて済みます。また、水挿しで発根した後に土に植え替える際に起こりうる環境変化のストレスがなく、安定して育てられる点も大きな利点です。
水挿しと土挿しの選択は、モンステラの最終的な育て方にも関係します。水耕栽培でモンステラを育てたい場合は水挿しが、通常の土栽培を目指すなら土挿しが向いています。
ただし、水挿しから土栽培に移行する場合は、水と土で発達する根の性質が異なるため、発根後なるべく早めに土に植え替えることをおすすめします。長期間水挿しを続けると、水耕栽培向けの根になるため、土への適応が難しくなることがあります。
初心者には発根の確認が容易な水挿しがおすすめですが、最終的な育て方に合わせて方法を選択するとよいでしょう。どちらの方法でも、適切な環境と管理を行えばモンステラは高い確率で発根します。
気根がない場合でもできる挿し木の方法

気根がないモンステラでも挿し木で増やすことは十分可能です。気根がある茎の方が発根率は高いものの、適切な方法で行えば気根のない茎でも成功させることができます。
- 必ず茎節(節)のある健康な茎を選ぶ(節がないと新芽が出ない)
- 発根促進剤の使用で発根期間を短縮(切り口につける・水に混ぜるなど)
- 初めは水挿しがおすすめ(発根の様子が確認しやすい)
- 土挿しなら保水性と通気性のバランスの良い培養土を使用
- 挿す深さは1~2節が土に埋まるように
- 環境管理が重要:温度25℃前後、高湿度を維持(ミニ温室効果も有効)
- 発根までの期間:気根あり→1週間〜10日、気根なし→約2〜3週間
まず、茎節(節)のある健康な茎を選ぶことが最も重要です。節のない部分からは新芽が出ないため、必ず節を含む部分を選びましょう。
気根のない茎で挿し木を行う場合、発根促進剤の使用が特に効果的です。発根促進剤を切り口につけたり、水挿しの水に混ぜたりすることで発根までの期間を短縮できます。
また、気根のない茎は水挿しの方が発根の様子を確認しやすいため、初めは水挿しで行うことをおすすめします。
土に挿す場合は、保水性と通気性のバランスが良い培養土を選びましょう。市販の挿し木用培養土や、軽石とバーミキュライトを混ぜた土が適しています。
挿す深さも重要で、少なくとも1~2節が土に埋まるようにします。これにより、節から根が発生しやすくなります。
気根がない茎の挿し木では、環境管理がより重要になります。温度は25℃前後が理想的で、湿度も高めに保つことで発根を促進できます。
透明なプラスチック袋などで覆い、ミニ温室のような環境を作るのも効果的です。発根までの期間は気根がある茎より長くなる傾向があります。
具体的には、気根がある挿し穂は1週間から10日ほどで発根するのに対し、気根なしの挿し穂はその倍の日数ほどかかることが一般的です。
葉だけからでもできる?モンステラの水差し方法

モンステラは葉柄の部分には茎節がないため、葉だけからの水差しでは根は出ることがあっても、新芽は出ず完全な株にはなりません。気根がなくても、必ず茎の節目を水につけるようにしましょう。
確実にモンステラを増やしたい場合は、必ず茎節のある茎を使った通常の挿し木方法を選びましょう。
もし葉だけで試す場合は、葉柄の付け根に節が含まれているかを確認することが重要です。これは非常に稀なケースですが、茎から切り取る際に偶然節の一部が含まれることがあります。
その場合には、清潔な水を使用し、葉柄の切り口を斜めにカットして水に接する面積を増やします。
水は2〜3日おきに交換し、葉柄の腐敗を防ぎましょう。また、直射日光は避け、明るい日陰に置くことが大切です。
ただし、たとえ根が出たとしても、節がなければ新芽は出ないため、完全な株には育たないことを理解しておきましょう。
モンステラを確実に増やしたい場合は、必ず茎節のある茎を使った挿し木や、気根のある茎を使った水挿しなど、成功率の高い方法を選ぶことをおすすめします。
茎が伸びすぎたモンステラの剪定と挿し木活用法

モンステラは成長が早く、放っておくと茎が伸びすぎて見栄えが悪くなったり、支柱が必要になったりします。
こうした茎が伸びすぎた状態は、挿し木のチャンスでもあります。適切な剪定を行うことで親株の見た目を整えながら、切り取った部分で新しい株を増やせるのです。
剪定のベストな時期は成長期の5月から9月です。この時期に剪定すると新しい芽が出やすく、親株へのダメージも少なくなります。
剪定する場所は、基本的にどこで切っても問題ありませんが、挿し木として使うなら節のある部分で切ることが重要です。
剪定のポイントは一度にたくさん切りすぎないことです。全体のバランスを見ながら、植物から離れた位置から見て判断するとよいでしょう。
特に冬に近づくと成長が遅くなるため、剪定量には注意が必要です。剪定後の親株は新しい芽を出すことが多いので、より密度の高い見た目に変わっていきます。
剪定した茎は長さを調整して挿し木に利用できます。2〜3節分(10〜15cm)の長さに切り、先に説明した水挿しや土挿しの方法で新しい株を育てることができます。大きめの茎を選ぶと成長も早くなります。
このように剪定と挿し木を組み合わせることで、モンステラの管理と増殖を同時に行えます。こうして増えた株は友人へのプレゼントや、家の別の場所に飾るのに最適です。
株分けのコツと適切な切る位置

モンステラを増やす方法として「株分け」も効果的です。特に鉢の中で株が混み合ってきた場合や、植え替えのタイミングでの株分けは、親株の健康維持と同時に新しい株を得られる一石二鳥の方法です。
株分けの基本は、根がしっかりと付いた状態で親株から新しい株を分離することにあります。
株分けに適した時期は、モンステラの生育期である5月から8月です。この時期は根の活動も活発なため、分けた後の回復も早くなります。
株分けの手順としては、まず鉢から親株を優しく取り出し、根の様子を確認します。根が絡み合っている場合は、水で優しく洗って土を落とすと作業がしやすくなります。
分ける位置の選定が重要です。理想的なのは、それぞれに根と茎、葉が十分についている部分です。根が張り巡らされている中心部分から、外側に伸びている新しい茎を選ぶとよいでしょう。
切る際には清潔なナイフやハサミを使い、根を傷つけないように注意します。特に太い根は切らず、細い根を中心に分けると安全です。
分けた後は、それぞれを適切なサイズの鉢に植え替えます。この際、新しい培養土を使用し、古い土は取り除くと良いでしょう。
植え替え後は2〜3日は直射日光を避け、水やりも控えめにして根が落ち着くのを待ちます。株分けによって得られた新しい株は、すでに根付いているため挿し木より早く成長を始めるメリットがあります。
ただし、作業時に根を傷つけるリスクがあるので、丁寧な扱いが必要です。
挿し木後の正しい管理方法と注意点

モンステラの挿し木を成功させるためには、挿し木後の管理が非常に重要です。
- 適切な光環境を維持:直射日光は避け、明るい日陰か半日陰に置く
- 水管理を徹底:
- 土挿し→表面が乾いたらたっぷり与えるが常に湿らせすぎない
- 水挿し→理想は毎日、最低でも2〜3日おきに水交換
- 挿し穂を安静に:発根中は動かしたり引っ張ったりしない(根は非常に繊細)
- 環境管理:
- 温度→20〜30℃の安定した環境(冷暖房の風は直接当てない)
- 湿度→比較的高めが理想だが、風通しも確保して腐敗を防ぐ
まず、挿し木直後は直射日光を避け、明るい日陰か半日陰に置きましょう。直射日光は葉や茎の水分を過度に蒸発させ、発根前に枯らしてしまうリスクがあります。
水やりのタイミングと量は挿し木の方法によって異なります。土挿しの場合、土の表面が乾いたらたっぷりと水を与えます。
ただし、土が常に湿っている状態は避け、適度な湿り気を保つことが大切です。水挿しの場合は、水が濁ってきたら交換し、清潔な状態を維持します。
理想的には毎日交換するのがベストですが、少なくとも2〜3日おきには新鮮な水に交換しましょう。水の蒸発で減った分は適宜足して、常に必要な部分が水に浸かっているようにします。
発根するまでは挿し穂を動かしたり、引っ張ったりしないことも重要です。発根中の根は非常に繊細で、わずかな刺激でも傷ついてしまいます。特に、「根が出たかな?」と確認したくなる気持ちを抑え、発根中は安静にすることが成功の鍵です。
温度と湿度の管理も忘れないでください。モンステラは20〜30℃の温暖な環境を好みます。特に冷暖房の風が直接当たる場所は避け、温度変化の少ない場所に置きましょう。湿度は比較的高めが理想的ですが、風通しの悪い環境は逆に腐敗の原因になるため、適度な通気性を確保することも大切です。これらのポイントを押さえた管理を行うことで、モンステラの挿し木は高い確率で成功するでしょう。
根が出るまでの期間と植え替えのタイミング

モンステラの挿し木から根が出るまでの期間は、環境条件や茎の状態によって異なりますが、生育期に行ったのであれば1〜2週間ほどで発根します。
気根のある茎を使用すれば発根が早まり、気根がある挿し穂の場合は1週間から10日ほどで発根します。
一方、気根がない場合はその倍の日数ほどかかることが一般的です。秋から冬にかけては成長が遅くなるため、発根までに1ヶ月以上かかることもあります。
根の発生を確認する方法は、水挿しの場合は容器を通して直接確認できます。土挿しの場合は、茎元を軽く揺すって抵抗を感じたり、新芽が出てきたりしたら根付いた証拠です。
無理に引っ張って確認するのは避け、自然な状態での変化を観察しましょう。
植え替えのタイミングについては、水挿しの場合、根が2〜3cm程度伸びたらが適切です。あまり長く水挿しを続けると水耕栽培向けの根になり、土への適応が難しくなります。
土への植え替え時には、根を傷つけないよう優しく扱い、植え付け後は直射日光を避けて1週間程度管理します。水やりも控えめにして、新しい環境に慣れるのを待ちましょう。
土挿しから一般の鉢への植え替えは、根が十分に発達し、新芽が3〜4枚程度出てきたタイミングが理想的です。
あまり早く植え替えると根が十分に発達していないため活着しにくく、逆に遅すぎると根が伸びすぎて植え替え時に傷つける恐れがあります。植え替え後は1週間程度、特に丁寧な管理を心がけることで、その後の生育が順調になります。
まとめ:モンステラの挿し木で失敗しない5つの基本テクニックと対処法
最後に、紹介した内容をおさらいしましょう。
- ポイント1:モンステラの挿し木には必ず茎節(節)を含む部分を選ぶこと。葉柄だけでは新芽が出ません。
- ポイント2:適切な時期は成長期(5月下旬〜8月頃)で、気温25〜30℃の環境が理想的です。
- ポイント3:気根がある茎はない茎より発根が早く(7〜10日程度)、成功率も高くなります。
- ポイント4:水挿しでは毎日〜2、3日おきに水を交換し、土挿しでは適度な湿り気を保ちましょう。
- ポイント5:挿し木直後は直射日光を避け、明るい日陰で管理することが重要です。
これらのテクニックと対処法を実践すれば、初心者の方でもモンステラの挿し木を高確率で成功させることができますので、失敗続きだった方も、ぜひこのポイントを押さえて再挑戦しましょう。
他にもモンステラの育て方ついても詳しくまとめた記事がありますので、合わせて参考にしてみてください。