モンステラの成長点ってどこにあるの?
剪定したいけど、どこを切ったらいいか分からない…
成長点を間違って切って枯らしてしまいそうで不安
そう思う方もいるかもしれません。
実は、モンステラの成長点は葉柄の根本付近にある小さな突起として見つけることができ、正しい場所を覚えれば安全に剪定できるんです。
この記事では、モンステラの成長点の見つけ方から剪定の正しい方法、失敗しないためのコツまで、初心者の方にも分かりやすく解説します。
- モンステラの成長点は葉柄の根本付近にある小さな突起として確認できる
- 成長点から新芽が出るため、剪定時は成長点を残すことが重要
- 剪定に適した時期は5月〜9月の成長期で、冬の剪定は避ける
- 剪定した茎は水差しで挿し木として活用し、新しい株を増やせる
モンステラの成長点はどこ?見つけ方と基本的な特徴を解説

モンステラを育てていると、どこから新しい葉が出てくるのか気になりますよね。この章では、成長点の正確な位置と見分け方について詳しく解説していきます。成長点を正しく理解することで、より安心してモンステラのお手入れができるようになります。
- 成長点の見つけ方とは
- 成長点から新芽は出る?成長の仕組みを解説
- 成長点がない・見当たらない場合の対処法
- 成長点と節の違いや見分け方
それでは、一つずつ詳しく見ていきましょう。
成長点の見つけ方とは

モンステラの成長点は、葉柄の根本付近にある小さな突起として確認できます。この突起は、白っぽい色をしており、ポチっとした膨らみのような形をしているのが特徴です。
成長点を見つける際は、まずモンステラの茎をよく観察してみてください。茎には節と呼ばれる部分があり、その節のコブのような部分の少し上に成長点が位置しています。健康なモンステラであれば、この成長点から新しい芽が顔を出している様子も確認できるでしょう。
- 色:白っぽい色をしている
- 形状:ポチっとした小さな突起
- 位置:葉柄の根本付近、節のコブの少し上
- 大きさ:数ミリ程度の小さな膨らみ
- 状態:健康な株では新芽が顔を出していることもある
成長点は植物にとって非常に重要な部分であり、ここから新しい葉や茎が伸びていきます。そのため、剪定や挿し木を行う際は、この成長点を傷つけないよう細心の注意を払う必要があります。
成長点から新芽は出る?成長の仕組みを解説

モンステラの成長点からは確実に新芽が出てきます。成長点は植物の新芽が伸びる専用の部分であり、ここから新しい葉柄が発生し、最終的に葉が開く仕組みになっています。
成長の過程を詳しく説明すると、まず成長点から小さな新芽が顔を出します。この新芽は最初は非常に小さく、白っぽい色をしていることが多いです。時間が経つにつれて、この新芽は徐々に大きくなり、やがて葉柄として伸びていきます。
モンステラの場合、環境が良ければ1ヶ月で2枚もの新葉が出ることもあるほど、成長が旺盛な植物です。
特に春から夏にかけての成長期には、成長点から次々と新しい芽が出てくるため、その変化を観察するのも楽しみの一つといえるでしょう。

このようなモンステラの成長は、植物に共通する基本的な仕組みに基づいています。
日本植物生理学会によると、「成長点は分裂組織とも呼ばれる分裂能力の高い細胞の集団で、茎と根の先端にあって茎と葉や根の組織を作ります」とされており、植物が継続的に成長できるのは、成長点で生まれる娘細胞のうち、組織を作る細胞と分裂能力を保つ細胞の数が常に一定の比率を保っているためです。
モンステラもこの植物共通の原理に従って成長しているのです。
成長点がない・見当たらない場合の対処法

時として、モンステラを観察しても成長点が見つからない場合があります。特に購入したばかりの小さなモンステラや、葉柄部分しか残っていない状態では、成長点を確認するのが困難な場合があります。
成長点が見当たらない主な原因として、茎が十分に発達していないことが挙げられます。育て始めたばかりの小さなモンステラの場合、茎が伸びておらず成長点も目視できない状態があります。このような場合は、適切な環境で育てることで、やがて茎が伸びて成長点も確認できるようになります。
また、一つの節に成長点は一つしかないわけではありません。節に余力があれば、新たな成長点が形成されることもあります。そのため、現在成長点が見えなくても、植物を健康に保つことで新しい成長点が現れる可能性があります。
成長点と節の違いや見分け方

モンステラを理解する上で、成長点と節の違いを知ることは非常に重要です。多くの方がこの二つを混同しやすいのですが、実は明確な違いがあります。
項目 | 成長点 | 節 |
---|---|---|
色 | 白っぽい | 茶色 |
形状 | 点状の突起 | 帯状・コブ状 |
機能 | 新芽が出る | 気根が出る・茎を区切る |
位置 | 節の近く | 茎の途中 |
重要度 | 剪定時は必ず残す | 挿し木時の目印として重要 |
節とは、茎の途中にある茶色い部分のことを指します。この節は茎を区切る役割を果たしており、気根が出る場所でもあります。一方、成長点は節の近くにある白っぽい突起で、ここから新芽が出てくる専用の部分です。
見分け方のポイントとして、節は茶色く帯状になっているのに対し、成長点は白っぽく点状の突起として確認できます。また、節からは気根が出ることがありますが、成長点からは新芽のみが出てきます。この違いを理解することで、剪定や挿し木の際により適切な判断ができるようになります。

モンステラの成長点を切る際の注意点|剪定で失敗しないポイント

モンステラが大きくなりすぎて剪定したいけれど、どこを切ったらいいか迷いますよね。間違った場所を切ると新芽が出なくなったり、最悪の場合枯れてしまう可能性があります。しかし、正しい知識があれば安全に剪定できるようになります。
- 剪定するときはどこを切ればいい?正しい切る場所
- 剪定で失敗しないコツと切った後のケア方法
- 新芽が出ない原因と対策|切ったところから芽が出ない理由
- 剪定に適した時期は?冬の剪定で注意すべきポイント
- 切った葉っぱや茎の活用方法|水差しで増やすコツ
正しい剪定方法を身につけましょう。
剪定するときはどこを切ればいい?正しい切る場所

モンステラを剪定する際は、必ず成長点の上で切ることが鉄則です。成長点ギリギリの部分で切ってしまうと、切り口からの枯れ込みの影響で新芽が出ない可能性があるため、成長点から3〜5cm程度上の位置で切るのが安全です。
剪定する場所を決める際は、まず茎をよく観察して成長点を確認してください。白いポチっとした突起が成長点ですので、その位置を把握したら、そこから少し余裕を持って上の部分で切ります。この余裕は、万が一切り口から枯れ込みが起きても成長点に影響しないようにするための保険となります。
また、葉柄と茎を混同しないよう注意が必要です。葉柄には成長点がないため、葉柄だけを切っても新芽は出てきません。必ず節がある茎の部分で、かつ成長点が確認できる位置で剪定を行うようにしてください。
剪定で失敗しないコツと切った後のケア方法

剪定を成功させるためには、使用する道具と作業環境が重要になります。
- 剪定バサミ:切れ味が良く、消毒済みのもの
- 手袋:シュウ酸カルシウムから肌を保護
- 癒合剤:切り口の病原菌感染を防ぐ
- 消毒液:道具の消毒用(エタノールなど)
- 新聞紙やシート:作業場所の保護用
まず、剪定バサミは切れ味の良いものを準備し、使用前には必ず消毒を行ってください。切れ味の悪いハサミを使うと切り口がつぶれてしまい、病原菌が侵入しやすくなります。
作業時は必ず手袋を着用しましょう。モンステラの茎を切ると透明の樹液が出てきますが、この樹液にはシュウ酸カルシウムという毒性のある成分が含まれており、皮膚に触れるとかぶれや炎症を起こす可能性があります。
剪定後のケアとしては、切り口に癒合剤を塗ることをおすすめします。癒合剤は切り口から病原菌の侵入を防ぐ役割があり、特に殺菌効果が含まれているものを選ぶと良いでしょう。また、剪定直後は植物にストレスがかかっているため、直射日光を避けた明るい場所で管理することが大切です。
新芽が出ない原因と対策|切ったところから芽が出ない理由

剪定したにも関わらず新芽が出てこない場合、いくつかの原因が考えられます。
原因 | 症状・状況 | 対策 |
---|---|---|
成長点の切除 | 剪定時に成長点を切り落とした | 下の節の成長点を待つ・挿し木し直す |
温度不足 | 15℃以下の環境 | 温度を15℃以上に保つ |
日照不足 | 暗い場所での管理 | 明るい場所に移動 |
株の老化 | 大株・古い茎 | 時間をかけて待つ・若い茎で挿し木 |
季節的要因 | 冬期の剪定 | 春まで待つ・適切な環境維持 |
最も多い原因は、成長点を切り落としてしまったことです。成長点がなければ新芽は出てきませんので、剪定前に必ず成長点の位置を確認することが重要です。
環境的な要因も新芽の発生に大きく影響します。日当たりが悪かったり温度が低すぎたりすると、生育が緩慢になるため新芽が出にくくなります。剪定後は15℃以上の温度を保ち、明るく風通しの良い場所で管理することで、新芽が出やすい環境を整えてください。
また、株の成熟度も関係しています。長年育てて大株になっているモンステラと、育て始めたばかりの若いモンステラでは、新芽の出るスピードが異なります。大株ほど剪定後に残った茎が古い傾向にあり、新陳代謝が鈍いため時間がかかることがあります。そのような場合は、焦らずに適切な環境で管理を続けることが大切です。
剪定に適した時期は?冬の剪定で注意すべきポイント

モンステラの剪定に最も適した時期は、5月から9月の成長期です。この時期はモンステラの生育が最も活発で、剪定によるダメージからの回復も早く、新芽も出やすい状態にあります。特に5月から7月の間に剪定を行うと、その後の長い成長期間を活用して植物を充実させることができます。
冬場の剪定は可能な限り避けてください。冬はモンステラの休眠期にあたり、この時期に剪定で負担をかけてしまうと回復が困難になり、植物が弱ってしまう可能性があります。気温が下がり始める10月以降は、剪定を控えて春を待つのが賢明です。
どうしても秋以降に剪定が必要な場合は、最低温度が15℃以上をキープできる環境を整えてください。暖房を付けたり消したりするような不安定な環境では、剪定は行わない方が安全です。また、冬に近い時期の剪定では、切る量を最小限に留めることも重要なポイントとなります。
切った葉っぱや茎の活用方法|水差しで増やすコツ

剪定で切った部分を捨ててしまうのは非常にもったいないことです。モンステラは挿し木が簡単な植物ですので、剪定した茎を有効活用して新しい株を増やすことができます。特に気根が付いている茎があれば、挿し木の成功率がぐんと上がります。
水差しでの増やし方は非常にシンプルです。まず、節が2〜3個含まれるように茎を切り取り、下の方の葉は取り除いてください。大きな瓶に水を張り、切った茎を入れて毎日水を替えるだけで、約1ヶ月程度で発根してきます。発根促進剤を水に混ぜておくと、さらに成功率を高めることができます。
水差しの利点は、根の成長過程を目で確認できることです。根が十分に張ったら、水はけの良い土に植え替えて新しい鉢植えとして育てることができます。また、そのまま水耕栽培として楽しむことも可能で、インテリアとしても魅力的な観葉植物になります。気根付きの茎を使えば、ほぼ確実に新しい株を作ることができるため、ぜひ挑戦してみてください。
モンステラの成長点はどこ?正しい見つけ方と剪定方法のまとめ
モンステラの成長点について「どこにあるかわからない」「間違って切って枯らしてしまいそう」といった不安を抱く方も多いでしょう。しかし、成長点の正しい位置と剪定方法を理解することで、これらの心配は解消され、安全にモンステラのお手入れができるようになります。
安全な剪定のために気をつけることをまとめます。
- 成長点は葉柄の根本付近にある白い突起として確認する
- 剪定時は成長点から3〜5cm上の位置で切る
- 5月〜9月の成長期に剪定を行い冬場は避ける
- 切れ味の良い剪定バサミを消毒してから使用する
- 作業時は手袋を着用してシュウ酸カルシウムから肌を守る
- 剪定後は切り口に癒合剤を塗って病原菌の侵入を防ぐ
- 成長点と節の違いを理解して正しい場所を判断する
- 新芽が出ない場合は環境条件を見直す
- 剪定した茎は水差しで挿し木として活用する
- 気根付きの茎を選んで挿し木の成功率を高める
- 15℃以上の温度を保って新芽の発生を促す
- 節が含まれる茎部分で剪定し葉柄だけは避ける
- 株の成熟度により新芽の出るスピードが異なることを理解する